ハイグレードなカステラ

 やっとこさ歯の治療が完了した。
事故に遭ってからはや2ヶ月、時にスラムダンクの悪い頃の三井寿のような出で立ちだったりしながらも、歯が入ってやっと「噛み切れる」ようになることも出来た。


 俺の通っていた歯医者は、以前仕事したことのある文明堂の工場のそばにあり、その工場では作りたてのお菓子や、失敗したお菓子−所謂B級品−などを割安で売っている。
歯医者に通うたびに、そこでちょっとしたおやつなどを買って帰って来ていたのだけど、この歯の完治に対し、自分でちょっとしたお祝いとしてそこで売っている一番高いグレードのカステラを買ってみた。


 「吟匠」と言う名で、長さ15センチで1000円くらいする代物。詳しい商品説明は>>こちら
正直、文明堂の普通のカステラだって普通に美味しいのに、このハイグレードなのはどう違うのか。
普通のカステラも切り落としを頂いたので、食べ比べてすぐに、答えがわかった。


 色合いが濃く、非常にしっとりとしていて柔らかく、舌触りが良い。口の中ですっと溶けるような感じで、甘さもくどくなく、程よい。
何だろう、食べた瞬間にね、ピカーっと光って「真空〜」て感じ。わからん奴はわからんだろうが。
ただその凄さを感じ取ってくれれば良い。
上述したけれども、比べたのは切り落としとはいえ文明堂の普通のカステラ。しかも作りたてのやつ。それだってスーパーなどで割安で売っているようなカステラより美味しいのだけど、霞む。
ここまでの差があるものだとは思いすらしなかった。


 別にグルメを気取る訳ではないけれども、暫くは安いカステラは食えそうには無い。
どうしても、その肌理(きめ)の粗さや味のくどさなどが気になってしまうのだ。
こんな事で一流も何も無いんだが、恐るべし、一流のカステラ。


追記:その工場は横浜の南端にある。「金沢シーサイドライン」で「産業振興センター」という駅で降りればすぐ。気になった人は是非。
普通のお店では売ってないもの、例えばジブリ博物館で売ってるサブレーなども時々売ってておもしろい。