黄金聖闘士とダンボール聖闘士

 下世話かつ身内的な話になってしまうのだが。

 今の現場の一部スタッフ達の間で、精力の強さを表すのに「聖闘士(セイント)」と言う言葉を用いる。
言うまでもなく、もう20年近く前に流行った「聖闘士星矢」と言う漫画から付けたものだ。
精力の強い者程、強い称号(例えば「黄金聖闘士(ゴールドセイント)」で呼ばれ、まあ一般的な人は「青銅聖闘士(ブロンズセイント)」だろう。


 黄金聖闘士たちは幾つもの逸話がある。
曰わく、風俗に行って45分で2回フィニッシュブローをかまし「あと数分あればもう一回撃てた」だとか、一晩で4回撃っただとか。


 中でも、今日友人から満足気に聞いたのは。
「先日、24時間以内に合計10回ものフィニッシュブロー」と言う事だ。
彼は俺よりも10センチばかり背は低いし、一見して精が強い様にも見えない。
にも拘わらず、10回て。
流石は黄金聖闘士だわ…。


 え、俺?
俺はダンボール聖闘士ですが何か。
「みかん」とか印刷されてるし、変形はガムテープでくっつけてるだけだし、雨に濡れるとすぐしなしなになって元に戻りませんが。
いや、やっぱりダンボール聖闘士にはペガサス彗星拳は撃てねえって。