新潟紀行2008・夏 第三幕:新潟市歴史博物館探訪


 誰だよ翌日晴れつったの。
相変わらず不安定な天気。これじゃ泳げないよ。
しょうがないので、暇つぶしに新潟市歴史博物館とやらを探訪。
そこは新潟の旧税関で、そういえば昔、祖父に駅や空港まで迎えに来て貰った時に良く通っていた。
そうか、あの建物がこれか。よく見ると明治期らしい一風変わった建物だ。
足があるっていいねと実感。


 そこでは「ムラの学校・マチの学校」という企画展をしていた。
まあ新潟の教育制度の変遷みたいなのですな。
これが意外とおもしろくて。
例えば、江戸時代から明治初期には寺子屋という私塾制度があったのだけれど、意外な事に現在の新潟市内中心部よりも、新潟市周辺部や市外の方が生徒数も教師数も、それから寺子屋の数も多かったようだ。
その理由は書いていなかったが、推察するに米の生産と豪農と言われる人たちの存在などに関係するんじゃなかろうか。
米を作り年貢として納めるには読み書きそろばんが出来た方が良いし、また豪農と言われる人たちがパトロンとなってムラの知識レベルの向上に一役買っていたのではないかな、と。


 進んで見ていくと、昭和7年の運動会のプログラムが貼ってあった。
これもまたおもしろい。ほとんどは徒競走とか、騎馬戦とか俺の子供の頃とそんなに変わらないんだけど、特筆すべきものを下に記そう。
・権兵衛と鳥:のっけからわかりません。Googleっても「図録 / 小杉放菴記念日光美術館 所蔵作品撰」しか出てこない。
       一種の追いかけっこみたいなものだろうか。
・遊技 我が満州:時代を感じさせる。同じくググっても出てこない。ダンスみたいなものだろうか。
・防火競争:バケツリレー?
・魂入れ:よく見ると玉じゃなくて魂。
・皮むき競争:なんの皮を剥く競争だろうか。想像に容易いのはタマネギだが、意外と大根かつらむきの長さくらべとかだったりな。
・支度競争:指定された服に着替える時間を競う? 時間に追われた現代人もこれは強いですぞ。
・渦巻き行進:ググった所、「周円をかきながら歩き、中央の旗で反対周りになって帰ってきます」というものを発見。
       俺は初耳だったが、地域によってはメジャーなのかな。伊藤潤二とか思い出したのに…。
その他にもラヂオ体操が何故かすごい半端なとこで行われたりなど、色々と勝手につっこんでおもしろがっていた。


 企画展を見終えて常設展を見ていると、市内には結構古い建物が現存していると分かった。
そういえば、車で市内を走っていると色々な古い建物が目に入る。
本当はもっと近くで観察したいのだけどね。
一通り見終えて、ミュージアムショップを覗くと、書籍などの他に有名な絵をクリアファイルにしたものもなども売っている。
俺は「鳥獣人物戯画」と酒井抱一の「春秋草図屏風」のクリアファイル、それと鳥獣戯画のステッカーを衝動買い。


 ここは裏がすぐ港に面している。 
雨が上がり良い天気なので博物館を出て一服しながら歩いていると、廃墟マニアのソナーに感。
嗅覚の赴くまま行ってみると、造船所の廃墟が。
もう取り壊しの最中で正直面白みには欠けたが、良い写真が撮れた。
新潟ってひょっとしたら、こんな感じのがまだたくさんあるのでは…
この期待感が明日へと繋がるのだが…
つづく。


追記:写真はSDカードに入ってるんで後ほどUP。