新潟紀行2008・夏 第二幕

 携帯で長文打ってたら操作ミスでまるっと消えて意気消沈してた人です、こんにちは。
モチベーション戻ったんで前の続きをば。


 新潟に来て、車を借りる事が出来たので色々なところを訪れてみようと思い立った。


まずは海沿いの道をひた走り、寄り道しながら寺泊へ。
出発する前に軽い降雨があったが、走り始めると青空が見えてきた。
窓を開けタバコを吸いながら、夏の雰囲気を感じようとしていたが、少し肌寒い。おかしいな、夏なのに。
しばらく走ると空は黒くなりだし、強い雨。そしてそのまま少し走ると雨雲を抜け晴れ間が見える。なんだこの天気。
記憶にある夏の新潟は、照りつける太陽の下、体が冷えるまで海の中に居て、寒くなったら砂浜に寝転んで体温を上げる、という感じだったが、これでは潜る前から肌寒かろう。
雨と晴れとを繰り返す海辺の道のりを、納得の行かない顔をしつつ進む車。


 近い気がしていたが、新潟市内中心近くから寺泊は案外と距離があった。
まあ普段運転しないから距離感を掴めてない、と言うのもあるのだろうが。


寺泊に到着し、まずは魚市場を覗く。
夏場ゆえにあまり良い魚や珍しいのは見受けられないが、観光客は夏休みもあってかとても大勢来ており、名物と呼ぶべき浜焼きも結構なスピードで売れて行く。
一番人気は烏賊の串焼き。次点は鯖の串焼き、サザエあたりだろうか。
見ているとアカウオなる魚や春告魚と言う魚、そして旬は冬ながらも年を通して旨いと言うノドグロなる魚の串焼きも売っている。
尤も、俺は個人的に魚介類にはあまり興味が無いので、コシヒカリの団子だのソフトクリームだのを喰うに留まる。


 ひとしきり見終えたところで車の方に向かうと、駐車場から少し離れたところにある海の家のような建物に「骨董」と書いてあるのが目に入った。なるほど、良く目を凝らすと店の前にも色々な売り物らしき我楽多が積んであるようだ。
これは面白いもの発見、と近づくと、店の扉が閉まっている。
売り物は色々外に出しっぱなしだが、どうもこれはお休みのようだ。
少し残念だな、など思ってたら数軒横にも骨董屋が。
こちらは開いていたので少し見学させてもらう。

 骨董、と言ってもほとんどは田舎の古着、古道具。生活の匂いのする色褪せたものが多い。
しかしそれもまた味がある。そして安い。
消防団やお店の法被などは2000円程度だったし、着物も大体数千円。一部婚礼衣装のような金糸を多用した衣装は高かったが、当然と言えば当然。
しかし幾ら安いからと言って自在鉤や糸車買ってもしょうがないし。火鉢は惹かれたが重くて持って帰れない。
高校野球のニュースに夢中の主に会釈をし、店を後にする。


 家に戻るにはまだ早い。  
この近くに温泉があると聞いた。そこには岩盤浴もあって、それが膝の痛みなどにも良く効くという事だ。
工場勤めで膝を悪くしたので、リハビリみたいなもんと思ってその温泉に向かう。
海の道から一転、山を越え目的の温泉を目指す。
小一時間ほど走って、特に迷うこともなく温泉に到着。フロントでバスタオルを借り、湯船へGO。
この温泉は少し塩っぱい感じ。露天で暖まっていると、ふと湯船の横から湯が沸き出している所がある。その周りには砂が少し溜まっている。
やはり、海が関係しているのかしらん、などと思いつつ、岩盤浴を探すも見あたらない。
おかしいな、と思って従業員に訊くと、その岩盤浴の湯殿?は同じ建物だが別の場所にあるという。
迂闊、最初に岩盤浴をしたいと言わなければならなかったのだ。
まあ温泉自体普通に堪能したんでこれはこれで良しとするが、少し勿体ない気分。


 風呂から上がると周りは暗くなっていた。
夏とはいえ雨模様だから夜が早い。
小腹も空いたので古町へ赴き、晩ご飯を食べて帰還。
天気予報を見ると翌日は晴れっぽい。明日は泳げるかな。