携帯のパケット代


 今月の携帯の明細が来た。封を開けて軽く眩暈を起こす。
先日機種変更をしたので割高になるのは承知していたが、それを引いても割高。
原因はパケット代金だ。


 携帯からメールを送ったり、或いはWEBに接続したりすると遣り取りした情報量の分だけ課金される。それがパケット代金。
俺はメールの他に、スロを打ちながらデータを分析する時に、様々な確率やデータを記載したページにアクセスしたりしているが、それだけでは眩暈を起こす程にはならない。
そう、「着うた」と携帯で撮る写真が問題。
特に、着うたと言うのは業者からダウンロードすると1曲100円、それにパケット代金が上乗せされる。
しかもこれはサイズが大きいから数曲落とすだけで結構な額になる。
更に、写真は撮ったものを俺のPCに添付メールで送っている。これも送信量がかかる訳だ。


 Auの場合、携帯とPCをつなぐケーブルは通信販売でしか手に入らない。それも4000円ほどしたはず。
値段を見た時は「高!」と思い、こんなん使ってられるかボケ、とカタログを放り投げてしまったが、これは買わないとまずい。
4000円をケチる余りもっと高い通信料を払う事になる。


 今、DOCOMOの方の携帯では、ブラウザがFLASH再生対応していたり、カメラが100万画素になってたりしていて、それにAuやJphoneが追随しているが、これにはちゃんと訳があったと言う事だ。
つまり、100万画素という高精細な画質で写真を撮ることは、それだけ画像の容量も大きくなる。
その分、通信料ががっぽり懐に入る訳だ。
携帯で見る限りで云えば、こんな小さな画面で100万画素もあってもしょうがない。
PCで見る事を前提にしてあるのだから、そしてPCに送るのであれば小さな写真など撮ってもしょうがないから、余計に通信料がかかると言う循環。
本当に、うまいこと考えたもんだ。このシャイロック達め。


 言う迄もなく、携帯電話は飛躍的に進歩している。
ウェアラブル、と言う言葉があるが、殊この日本ではPCなどよりも遙かに、携帯電話の方がウェアラブルなコンピューターであるだろう。
だが、如何に技術だけが進んでも、それは一般が使いやすいものでなくては意味がない。
また、その為にはどうしても、使用するコストを下げねば普及しにくい。
一番分かりやすい例えはYAHOO.B.B.の高速回線戦略である。
NTTの、ほぼ寡占と言っても良い状態だったADSL事業にYAHOOが殴り込みを掛け、結果としてはそれが他の所へも飛び火し、今や、日本のADSL料金は世界でも安い部類に入るようになり、利用者数も加速度的に増えた。
YAHOOの行った様々な事の是非はあるが、兎も角、結果としてこういう事になっている。


 そう言う観点からも見ていかないと、折角開発したものが無駄になりかねないと思う。
幾ら綺麗で、いい音がする動画を撮れるとしても、それを使うのに高い金を払わねばならないとしたら、一部の好事家を除いて「じゃあいいよ、使わない」という事になるだろう。
収益を上げる事こそが会社の存在意義だが、欲をかきその収益に拘りすぎると逆効果にも為りかねない。
そう、ちょうどシャイロックの様に。


 なんて偉そうな御託ではあるが、要は高いってブーたれてるだけ。
ま、確かに昔から比べれば安くはなったが、もう一声欲しいね。
それともこれは、俺が欲をかいてる事になるのかしらん。