猫語翻訳機〜(ドラえもんの声で)

 「バウリンガル」という商品がある。
犬の首輪につけたマイクで鳴き声を録り、それを分析してモニターに現在の犬の感情などを翻訳するという代物だ。
俺は使った事が無いが、結構科学的に作られた、おもちゃというには過ぎた代物らしい。
それの、猫バージョンが発売されるという。情報ソースこれ


 猫バージョンの「ミャウリンガル」(以下、猫リンガルと勝手に略)は、犬の物とは違って端末に付いたマイクを猫にあて、音を録って分析するものらしい。
他にも、しぐさなどから気分を分析するモードなど、犬との差別化が図られている。
一見、昔流行った「たまごっち」のバッタもんみたいだけど、これ売れるだろうね。


 動物の言葉を人間の言葉に訳す、と言うのは古来から、人々の夢であった。
しかし、ソロモンの指輪*1でも無い限りそれは儚い夢。
昔の人は未来にその夢を託して来たのだが、それが完全では無いとはいえ、いよいよ実る訳だ。
これも科学の進歩か。


 ただ、ね。
犬と違って猫って寡黙でしょう。あまり自己主張しないような節もあるし。
折角買ったは良いけれど、猫がマイクを向けると逃げると言う光景が各地で見られるような気もする。


 そしてそれ以上に。
猫ってそんなに話す事無い気がするんだよ。
少なくとも俺の家に居る猫を見ていると、大体こんな感じ。
「腹減った」
「♪〜」(鼻歌)
「だりぃ」
「眠い」
「ヒマー」
「おかえり」(弟や母親に対して)
「あ、なんか居る」(俺に対して)


 マイク向けたり、仕草分析するたびに「だりー」とか、「眠ー」とかしか表示されないような気も。
高い金出して買って、それしか表示されなかったら、それはそれで厭かも知れん。
この猫リンガルが現代のソロモンの指輪となるか否か、それは各家庭の猫に掛かって居るのかも知れないね。
ま、ウチの猫に俺が向けた所で、「あ、何か居る」としか表示されんだろうけどな。

*1:旧約聖書にある古代イスラエル王ソロモンが持っていたとされる伝説の指輪で、この指輪をすると人間以外の生物と語る事が出来たと云う