休日ケセラセラ

残業続く任務の合間の休日。派遣屋からは販売応援の仕事の依頼ー紹介ではなく依頼ーが来ていたが、悪いけれど休ませろと半ば強引にもぎ取った休日を如何に効率良く過ごすか。それが俺の課題であった。


何気に酷使されるから内部に滴露した時計を買い換えねばならないし、仕事用に履き棄て感覚のパンツを買わねばならん。髪も伸びたから美容院にも行かないと。
休日なのに何故だか慌ただしい俺。
さて何から為すべきか。


美容院を予約しようと電話したものの、いつも使う所はいっぱいらしい。夕方まで待つのも手だが、それまでが逆にタイトになるからロクにものも見られないだろう。
時間的制約がある以上あまり我が儘も言えんなと、向かった美容院はかつて乳を当てる美容師さんがいた所。
件の人はもういないし、使わなくなって久しいから新鮮だ。


さて、カットの前にシャンプー。微妙にゴスロリライクな美容師さんが開始。
…て。左頬にむにりとする感触が。
乳当たってますがな。
ここはやっぱり乳当て標準装備ですか。
はんなりとした気分でいたがシャンプーは終わり、カット。
それも特に外しはせず、合格のスタイルにし終えまた乳当てタイム、じゃ無いシャンプー開始。
うむ。当たる。
しかしこの人の売りはこれ以外に、天柱など頭の部分のツボをさりげなく押してくれて、また塩梅が良い。
期待してなかったが良い結果。だってねえ、同じ金出して髪切って、スタイルもまあ良くてとあるなら、乳当たってる方が得だろう。何となく。


その後、時計を探したけれど、やっぱり良いのは値段が張るし、いくら仕事用とは言えダサい安物を買う気にもなれず。
結局髪切って彷徨して終了。
何やってたんだ俺、と思わなくもないが、それはまたそれ。時計は金作って買う事にすれば良いさ。
…パンツはすっかり忘れてただけだが。