紅白でのDJ OZMA騒動について


 ニュースをチェックしてたら、紅白で一騒動あったらしいね。
DJ OZMAの「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士(ナイト)」の歌の途中、バックダンサーたちが裸に見える服に着替え、それが精巧であったために勘違いした人たちが猛抗議したらしい。
で、件の動画をネットで見たのだけど。


 氣志團が好きな友人が居るからあまり悪く言うのは申し訳ないけど、でも言う。
ありゃひどいね。下品に過ぎる。
ああいう事を受けると思うアーティストも、売れてるから許しちゃうNHK−あれが突発的な事故だなんてあり得ない。入念なリハーサルが行われた上での、事故を装った演出に過ぎない。もしそうでなければ、NHKが如何に認識不足だったかを物語るだけだ−も、モラルねえな。
いやね、金払って好きでライブ見に行く人たちにするんなら良いんですよ、どうでも。ある意味、お金払ってそう言うエンターテイメントを見に行く訳だしさ。
それに、俺だって女好きですし、裸好きですよ。
けれど、家族で見ている事が既に前提条件とされているようなもので、いい歳してああいう演出をしちゃう辺りが問題で。
いつもライブでしてるから、って言い訳はTPOと言うものを弁えてない証。
しかも、ああいったガキの悪ふざけ程度の事が、一部では一種の英雄的行為と見なされちゃう訳でしょ。
何だかねえ。学校のガラス割ったり消火器吹かせて不良ぶっていた自分の恥ずかしい中学生時代を思い起こしすらする。(今更ながら先生ごめん。)


 確かに、猥褻とか下品てのは個人の主観に頼る部分が大きくて、明文化しにくい所ではある。かつて、猥褻か芸術か、と言う「悪徳の栄え裁判」とかもあったように。
けど、あれと同一で論じようとしたならば、澁澤龍彦三島由紀夫大島渚らが怒りそうだ。
「ガキの悪ふざけと一緒にするな」って。


 秘すれば華、とか、そう言う感性って今は昔のものなのかな。
品格というものが次第に失われて行き、上品、上質なものが追いやられ、下品であってもそれが人気を博し、それに倣おうとする。
悪貨は良貨を駆逐する、と言うのが将に当てはまる。
「崇高なものが現代では無力で、滑稽なものにだけ野蛮な力がある。」
三島由紀夫の「禁色」にある言葉をふと、思い出した。


追記:今更ながら「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士(ナイト)」てセンスはかなりマズくね?
アゲ♂アゲ♂ですよ?
EVERY☆騎士(ナイト)ですよ?
騎士と書いてナイトですよ?
電気グルーヴあたりなら小馬鹿にする感じでつけそうだけど、発信側も、受け手も、そう言う意図では無いみたいだし。
なんつうか、その。大丈夫?(かなり深刻な顔で)