不二家社長の驚愕すべき言葉

 ニュースをWEBで見ていたら、こういうものがあった。
不二家社長、月内に洋生菓子販売再開を」
ネタ元はこちら>>http://news.tbs.co.jp/headline/tbs_headline3489983.html
と書いて確認しようとしたら既に記事は削除されているようなので下記に引用しておく。


不二家の桜井社長は製造・販売を中止している洋生菓子について、今月中の再開を目指す考えを示しました。
不二家の桜井社長は製造・販売を停止している洋生菓子について、「2月中にはメドをつけたい」と述べ、今月中の再開を目指す考えを示しました。
>また、品質管理の面で支援を受ける山崎製パンについては、「細かいところまで掃除するなど目からウロコ。レベルの改善が進む」と述べ、提携の効果を強調。
>一方、9日に農林水産省に提出した業務改善策では、消費期限と賞味期限の見直しや、工場と本社の間での情報面における連携強化を盛り込んでいます。


 個人的に、不二家は頑張って欲しいな、って思っていたんですわ。
元々、我が横浜は元町発祥の洋菓子屋だし、良く使った伊勢佐木町不二家は今でこそ少し陰鬱とした佇まいを見せる古くさいビルに見えるが、大正11年から開店した店で、今の建物も昭和13年に造られた古き良き建築。
妙な愛着があるからこそ、失敗を糧に頑張って欲しいと思っていたのですよ。


 所が、この社長の言葉。
俺は以前、山崎パンでバイトをしたことがあったのだけど、お世辞にもそんな隅々まで清潔に保たれたような環境ではなく、寧ろ、そこで仕事して暫くは「まるごとバナナ」とかは食べたくないな、とすら思っていた程だった。
無論、食に携わる上での最低限の環境維持はしてあったよ。でもね、そんな目から鱗って感じでは無い。
食に携わるなら当然至極と思っているような事。
それを、「目から鱗」と言う不二家の衛生環境のレベルは果たしてどれ程までに低かったのだろうか。
色々と新聞やニュースなどで不二家の実態が明らかにされていたけれども、そもそもそこで働く彼ら、彼女らに「食に携わる」という気概と危機感は無かったのだろうか。


 職人気質、と言う言葉がある。自分の技術に自信をもち、安易に妥協したり、金銭のために説を曲げたりしないで、納得できる仕事だけをするような傾向の事。
工場で働く全ての社員、及びアルバイトやパート、そして派遣にこの魂を持て、とは言いづらいだろう。
しかし、それでも敢えて自分たちが作り出すものを、客が食べて喜べるように、と教育し実践するべきだったのではないか。
そして、これは不二家だけではなく、ものを作る人たち、そして客に提供する人たち、全てが本来心の中に据えておくべきものではないのだろうか。
にも関わらず多くの製造者も、販売者も、ただ金の為だとか、ノルマの為だとか、そう言う意図で作ったり売ったりしている現状がある。
不二家が陥った暗い孔は、油断と傲慢さ、そして顧客を忘れた末に陥ったものであり、そしてそれは他の業種、企業であっても陥りかねない深い穿孔である事を忘れてはならないだろう。